Part 2:撮影編
レンズ交換なしで動物撮影を堪能
いよいよ撮影である。
今朝はとにかく寒く、指が動かない中での辛い撮影だった。
まだ完全に使い慣れないカメラで不本意な設定で撮影した画像もあるが、概ね問題なく撮影は続けられた。
この寒い中でレンズ交換を何度もしていられない。
レンズ交換なしで撮影に集中できるのは幸せだ。
そして最大の懸念が1.0型センサーで、どれだけ画質の限界にぶち当たるのか?
これが本日の最大の不安点だった。
私にとっては等倍観賞での解像具合とかではなくて、パッと見て”良い”と思える画像がちゃんとあるか?
これに尽きる。
(以下、撮影画像。焦点距離は35mm換算ではなく実測値。2.7倍で35mm換算値となる)
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(焦点距離 54.6mm ,ISO400. SS 1/800,F5)
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(焦点距離 70.3mm ISO400. ,SS 1/640,F6.3)
焦点距離を見て分かる通り、35mm換算200mmまでの望遠レンズで撮れる距離で、今までこの位置から何度も撮影している。
富士フイルムX-T2でも、こんなに”おや?”と思える動物の表情を感じる写真はそうそうない。
こういう写真だと1.0型センサーの弱みである背景の距離感のリアリティは、あまり重要でない。
ピントの合っている被写体をしっかり捉えていることが、”凄味”を感じる重要な点だ。
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(焦点距離 155.4mm ,ISO400. SS 1/200,F4)
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(焦点距離 44.9mm ,SS 1/2,000,F4)
手前に金網があり、かなり難しい撮影条件だが、飛ぶ始めたセグロカモメをロックオンAFで撮影。
本当はバードショーで飛翔する鳥をコンティニュアス・モードで撮影を試したかったのだが、冬場はバードショーは中止ということで残念。
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(焦点距離 117.3mm ,ISO400. SS 1/1,000,F6.3)
シロクマは体を左右に激しく震わせ続ける。ベストショットのタイミングを1枚撮りでは非常に難しいが、10枚/秒のドライブモードで撮影して、よい表情のものを後で選べる。
RX10M4は24枚/秒のモードもあるが、シロクマ程度の動きであれば10枚/秒で十分だ。鳥のように非常に俊敏に動く動物だと24枚/秒モードは活躍するだろう。
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(焦点距離 46.4mm ,ISO2000. SS 1/30,F5.6)
室内のガラス越しの撮影。場所は非常に暗い場所だ。
RX10M4は1.0型センサーで高ISOの撮影は弱い、とネットで書かれているが、この悪条件でこれだけ撮れれば上出来だろう。
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(焦点距離 164mm ,ISO400. SS 1/1,000,F6.3)
屋外で、太陽光が十分ある場所にやっときた。
1.0型センサーでもこの条件であれば全く問題ない。SONYの��新カメラとZEISSバリオ・ゾナーTレンズ性能の
見せどころだ。
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(焦点距離 125mm ISO400. ,SS 1/1,000,F6.3)
こちらも十分な太陽光の場面。SONYの最新カメラとZEISSバリオ・ゾナーTレンズが創り出す色気のある画質となっている。
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(焦点距離 27mm ,ISO2500. SS 1/250,F3.5)
再び暗い屋内のガラス越しの撮影。一部ガラスが反射しているが、自分にとって動物の存在感が感じられればそれでよい。
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(焦点距離 106mm ,ISO200. SS 1/640,F4)
人気のミーアキャット。いつもたくさん撮影するコーナーだ。やや逆光だが、毛並みの”艶”を感じ取れる。
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(焦点距離 20mm ,ISO800. SS 1/320,F3.5)
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(焦点距離 10mm ,ISO800. SS 1/250,F2.8)
今日は偶数の日なので、チータは、アフリカのサバンナ混合ゾーンはお休みの日。
それはわかっていたのだが、チータ個別展示場でこれだけアップで撮影できたのはよかった。
人もいなかったので、じっくり向かい合え満足の時間だった。
こちらも暗い屋内のガラス越し。これだけチータの存在感を感じ取れれば十分だ。
寒さに耐えながらの2時間余りの撮影はなんとか終了。
おなじSONYの1.0型センサー・カメラ、RX100IIは今でも使っているが、これを思うと
RX10M4の画質は別世界だ。
最大の懸念点だった画質だが、自分にとっての画質とは、
”動物の命や個性が感じられるか?”だ。
本日の撮影の答えは”Yes”だ。
そしてこのカメラの最大の魅力である、”レンズ交換不要”。
カバンにカメラ一台詰め込んで、様々なシチュエーションの撮影が楽しめる。
まるでカメラの趣味の原点に戻ったような感覚だ。
動物撮影好きの方には、自信を持って勧められるカメラだ。
一眼レフカメラとは違うカメラの楽しみ方がRX10M4にはある。
(終)
2018年1月14日