富山市ファミリーパーク
2日目は黒部渓谷のトロッコに乗ってきた。
心配していた天候はトロッコ駅終点の欅平の散策時間だけ奇跡的に晴れていた。
写真はたくさん撮ったが、退屈な観光旅行の話になりそうなので、ざっくり割愛する。
そして最終日の3日目。
富山に行く前から考えていたことがある。
今まで趣味と言えば写真、しかもポートレート・オンリーで手の込んだ創作が中心だった。
こちらは一区切りをして、今後は動物を中心に何か新しいことを始めてみようとぼんやり考えていた。
このことが頭にあったので、最終日の午前は地元の動物園、富山市ファミリーパークを訪れた。
富山駅前からバスで20分ほど乗ったところにある。朝一番乗りで入った。
入口付近はこじんまりとして人もほとんどおらず、拍子抜けするほどだった。
園内全体も狭いかと思ったが、ゆったりとしたレイアウト配置で途中勾配のある林道のような道もあったりと、思ったよりも体力を使った。
半ば森の散策のようで気分が良い。
そして何より深く見入ったのは、ライチョウの保護・飼育の取り組みである。
ここでは2015年より本格的な飼育を始めており今年は5羽の孵化(ふか)に成功(うち2羽は残念ながら死亡)、3羽が順調に生育している。
日本全体でも上野動物園の4羽等全体で12羽しか生育していないので、富山市ファミリーパークの頑張りは大したものである。
ぜひこれから頑張ってほしい。
動物園の展示に日本ライチョウは見られなかったが、今後の動物園の役割としては単に動物の見世物的展示だけでなく、絶滅の危機にある動物を繁殖して自然に返す役割が必要だ。
実際に多くの動物園ではそういった活動を行っている。
動物園で人気の動物の多くは絶滅危惧種に指定されている。
この事実に愕然とするが、せめてもの活動としてこういった動物園への寄付などの支援行為を継続していこうと思う。
再訪に寄せる想い
2泊3日の富山旅行は終わってしまえばあっという間であった。
思いがけない出会いや気づきもあり、十分英気を養えた。
来年の5月あたりは立山にライチョウを見に訪れたいと思う。
すっかりインドア派で、ここに来る前までは立山なんてとんでもない、と思っていたが、立山行きを考えるだけでも大きな進歩である。
ジンジャーラーメンブックスにも必ずまた来たい。
いらなくなった本もたくさん持参してこよう。
自分の本が富山の誰かの手元に渡り、読み継がれる。
動物の未来を考えるのと同じように、青空の向こう側を覗き込むような気分だ。
無限に続く退屈な日常から脱する少しの勇気と行動で、いくつになっても新しい世界が見えてくるものだ。
(終)
2017年9月18日