富山旅行 - Part 2 – 古本ブックエンド


富山の古本屋「古本ブックエンド」

1軒目は「古本ブックエンド」。
雑誌の紹介では本格的な古本屋のようだが、行ってみると店は思ったより狭い。
しかし自分の趣味である写真関連の書物のコーナーに行くと、驚くほど良質の写真集やカメラマン関連の本があった。
自分が敬愛する写真家アーヴィング・ペンの写真集が3冊もある本屋は東京の大手書店や神保町の古本屋でもお目にかかれない。
続いて音楽関連の棚を見ると、これもまたJazz,ロック、日本のフォーク、ニューミュージックの本がたくさんある。
この充実ぶりは目を見張るものがある。
富山の古本屋で、都内の古本屋街・神保町を彷徨い歩いて手に入るような本の数々が見つかると考えると、奇跡の品ぞろえだ。
懐かしいエレスケンの写真集や友部正人の本等数冊を購入。

店員さんに”凄い品ぞろえですね“と話しかけると、オーナーさんがこだわりを持って品ぞろえをしているとのこと。
そして”実は近くに2号店があるのでよかったらどうぞ”、と言われたので、その足で2号店に行ってみた。

すると、こちらが本店?というぐらいに店内は広かった。
先ほどの店は音楽や写真等の趣味・アート系だが2号店は文庫本、小説などオールラウンドで広い店内の本棚に詰まっている。
貴重な古い文庫本を発見したので数冊購入。
オーナーがいらっしゃったので、先ほど同様、充実した品ぞろえの話をしてみた。
すると”お客さんが良い本を持ってきてくださるのです“と謙虚におっしゃっていた。
良本があると、良本好きなお客さんがファンとなって集まり、こちらの本屋さんに合った本を持ってきてくれる、という好循環があるのだそうだ。
さすがである。

そしてふとカウンターを見ると、ホルモン鉄道というユニットの一人、大谷シロヒトリ氏のCDが飾ってあるのに気が付いた。
このユニットのもう一人は、元たまの石川浩司さんだ。
私はたまも石川さんも好きで、石川さんのライブも行ったりチャットなどで交流もさせてもらったりして、石川さんのCDはすべて持っているし、ホルモン鉄道のCDも持っている。
大谷氏が富山出身ということも知っていたので、そのことを話すと、なんと大谷さんはこちらの古本屋のお客さんで音楽関係の本を大量に提供してくれたそうである。
どうりで通な品ぞろえ、かつ趣向に一貫性のある本が多かったというのは納得した。

富山で思いがけずディープな本屋さんとディープな会話が楽しめた。
お礼を言って店を出ると、夕暮れがほんのりと空の端を染めていた。


(Part 3へ続く)

タイトルとURLをコピーしました